2026年8月07日

「生理ではない時期に出血した」「茶色いおりものが続く」「性交のあとに出血した」など、 予定していない出血を「不正性器出血」といいます。
不正性器出血の原因は、ホルモンバランスの変化による一時的なものから、 子宮や卵巣の病気、感染症、妊娠に伴う異常、さらには子宮頸がん・子宮体がんなどの重大な病気までさまざまです。
「少量だから様子を見よう」と自己判断してしまう方も少なくありませんが、 原因によっては早めの診断・治療が大切になることがあります。
どのような出血が「不正性器出血」ですか?
次のような出血は、不正性器出血にあたります。
- 生理と生理の間に出血した
- 生理が終わったのに出血が続く
- 茶色いおりものが続く
- 性交後に出血した
- 閉経後に出血した
- ピルを飲んでいるのに出血した
一度だけで自然に治まることもありますが、繰り返す場合や出血量が多い場合は婦人科で原因を調べることをおすすめします。
不正性器出血の主な原因
① ホルモンバランスの変化
もっとも多い原因の一つです。 排卵期の少量出血や、ストレス・体重変化・睡眠不足などによるホルモンバランスの乱れで出血することがあります。
特に思春期や更年期ではホルモンが不安定になりやすく、不正出血がみられることがあります。
② 子宮や卵巣の良性疾患
次のような病気でも出血することがあります。
- 子宮筋腫
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮頸管ポリープ
- 子宮腺筋症
これらは命に関わる病気ではないことが多いものの、過多月経や貧血、不妊の原因となる場合があります。
③ 感染症・炎症
子宮頸管炎や性感染症(クラミジア感染症・淋菌感染症など)によって、 子宮頸部が炎症を起こし、少量の出血や性交後出血がみられることがあります。
④ 妊娠に関連する出血
妊娠の可能性がある方では、 着床出血のような生理的な出血だけでなく、 切迫流産や子宮外妊娠など緊急性の高い病気が隠れていることがあります。
生理が遅れている状態で出血した場合は、市販の妊娠検査薬を使用し、早めに医療機関を受診してください。
⑤ がんなどの重大な病気
頻度は高くありませんが、不正性器出血は 子宮頸がんや子宮体がんの初期症状として現れることがあります。
特に性交後出血や閉経後出血では、がんを除外することが重要です。
年齢によって考えられる原因は異なります
10〜20代
- ホルモンバランスの乱れ
- 排卵期出血
- 性感染症
- 低用量ピル開始後の出血
30〜40代
- 子宮筋腫
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮腺筋症
- 子宮頸管ポリープ
50代以降(閉経前後)
- 更年期のホルモン変化
- 子宮体がん
- 子宮頸がん
閉経後の出血は「年齢のせい」と考えず、必ず婦人科で原因を確認しましょう。
このような場合は早めの受診をおすすめします
- 出血を繰り返している
- 大量に出血している
- 強い腹痛を伴う
- 性交後に毎回出血する
- 妊娠の可能性がある
- 閉経後に出血した
婦人科ではどのような検査を行いますか?
症状や年齢に応じて、次のような検査を組み合わせて原因を調べます。
- 問診
- 内診
- 経腟超音波検査
- 子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診)
- 性感染症検査
- 必要に応じて子宮体がん検査やコルポスコピー検査
すべての患者さんにすべての検査を行うわけではなく、症状に応じて必要な検査をご提案します。
よくある質問
Q. 一度だけの出血なら様子を見ても大丈夫ですか?
一度だけで自然に治まることもありますが、繰り返す場合や原因がはっきりしない場合は婦人科受診をおすすめします。
Q. 茶色いおりものも不正性器出血ですか?
はい。茶色いおりものは古い血液が少量混じっている状態であることが多く、不正性器出血の一種と考えられます。
Q. ピルを飲んでいても出血することがありますか?
飲み始めの数か月は少量の不正出血がみられることがあります。ただし、出血が続く場合や飲み忘れがある場合には受診をおすすめします。
まとめ
不正性器出血の原因は、ホルモンバランスの変化のような心配の少ないものから、子宮筋腫や感染症、さらには子宮頸がん・子宮体がんなどの重大な病気までさまざまです。
特に閉経後の出血、性交後出血、繰り返す不正出血は、一度婦人科で原因を確認することをおすすめします。
日本橋IELAクリニックでは、婦人科専門医が患者さん一人ひとりの症状に合わせて必要な検査・診断・治療をご提案しています。不正性器出血でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
