2026年6月12日

夏になるとサンダルを履く機会が増え、ご自身やご家族の足を見て「これって水虫?」と気付かれる方が増えます。水虫は日本人に非常に多い病気ですが、意外と誤解も多い疾患です。
水虫(足白癬)、爪水虫(爪白癬)とは?
水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビ(真菌)の感染症です。
足の裏や足指の間に感染するものを足白癬、 爪に感染したものを爪白癬(爪水虫)と呼びます。
水虫はどこからうつる?
以下のような場所で白癬菌が付着することがあります。
- 脱衣所
- 温泉や銭湯の足ふきマット
- ジムの更衣室
- 家族との共用スリッパ
- 家庭内の床
白癬菌が付着しても、すぐに感染するわけではありません。長時間付着した状態が続いたり、皮膚のバリア機能が低下していたりすると感染しやすくなります。
水虫・爪水虫の感染予防
- 帰宅後や入浴時に足をしっかり洗い、しっかり乾かす
- 通気性の良い靴を選び、同じ靴を連日履き続けない
- バスマットやスリッパの共用に注意する
- 脱衣所や浴室の床を清潔に保つ
- 足のひび割れや傷を放置しない
- 足の皮むけや爪の変色に気づいたら早めに受診する
毎日の足のケアと早めの治療が、水虫・爪水虫の予防につながります。
こんな症状ありませんか?
- 足の皮がむける
- 指の間がジュクジュクする
- 足がかゆい
- 爪が白色~黄色に濁る
- 爪が厚くなる
- 爪がボロボロ欠ける
- 爪の下に白いカスがたまる
- 爪が浮いてくる
- 爪の形が変形する
ただし、水虫は全くかゆくないこともあります。 逆に湿疹を水虫と思い込んでいる方も少なくありません。
次のような病気も水虫や爪水虫によく似た症状を起こします。
- 汗による湿疹
- 接触皮膚炎
- 掌蹠膿疱症
- 乾燥による皮むけ
- 爪乾癬
- 外傷による爪変形
- 加齢による変化
- 爪甲剥離症
水虫ではないのに市販薬を塗り続けると、診断が難しくなることがあります。
水虫を放置するとどうなる?
「かゆくないから様子を見ている」 「見た目が少し気になるだけ」 という方も少なくありません。
しかし、足水虫や爪水虫は自然に治ることはほとんどなく、放置することでさまざまな問題につながることがあります。
症状が広がることがあります
足の水虫は最初は足指の間だけだったものが、足裏全体、かかと、爪へ広がることがあります。
特にかかとが厚く硬くなる「角質増殖型水虫」は、自覚症状が少ないまま進行することもあります。
爪水虫になることがあります
足の水虫を放置すると、白癬菌が爪に侵入し、爪水虫へ進行することがあります。
爪水虫になると治療期間が長くなり、治療方法も限られるため、早めの治療が大切です。
家族への感染源になります
ご自身は症状が軽くても、家族へ感染する原因になることがあります。 「家族みんなが水虫だった」というケースも珍しくありません。
細菌感染のきっかけになることがあります
足指の間がふやけたり、皮膚にひび割れができたりすると、そこから細菌が侵入しやすくなります。
その結果、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの皮膚感染症につながることがあります。
特に糖尿病のある方、高齢の方、足のむくみがある方は注意が必要です。
爪の変形や痛みにつながります
爪水虫が進行すると、爪が厚く変形して靴に当たり、痛むことがあります。
高齢の方では歩行にも影響することがあります。
治療方針
見た目だけで判断することは難しく、検査による確認が大切です。 まず顕微鏡検査を行い、水虫や爪水虫かどうかを確認します。
診断後は症状や範囲、ライフスタイルに合わせて治療をご提案いたします。
- 外用薬
- 爪白癬に対する外用療法
- 内服薬
近年は塗り薬の選択肢も増えましたが、状態によっては飲み薬が必要になることもあります。
水虫は「かゆい病気」ではなく、「うつる病気」です。 ご自身のためだけでなく、ご家族への感染を防ぐためにも適切な治療を行いましょう。
