2026年3月17日

舌下免疫療法(シダキュア・ミティキュア)について
舌下免疫療法とは
花粉症やダニアレルギーによる鼻炎は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのつらい症状を繰り返し、多くの方が毎年悩まされています。
一般的な治療は抗アレルギー薬や点鼻薬などの症状を抑える治療ですが、舌下免疫療法はアレルギー体質そのものの改善を目指す治療です。
アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体内に取り入れて体を慣らしていきます。薬を飲んでも症状が十分抑えられない、長期的に花粉症を改善したい、薬の量を減らしたい などといったお悩みをお持ちの方におすすめの治療です。
現在日本では次の2種類の治療があります。
- シダキュア®(スギ花粉症)
- ミティキュア®(ダニアレルギー)
治療の特徴
- 保険診療で受けられる
- 自宅で継続できる
- アレルギー体質の改善が期待できる
- 治療終了後も効果が持続する可能性がある
効果を得るためには3~5年間の継続治療が推奨されています。
治療を受けられる方(適応)
舌下免疫療法は以下の条件を満たす方が対象です。
- アレルギー検査で原因が確認されている(当院で実施 または 2年以内の検査結果を持参)
- 5歳以上
- 毎日継続して服用できる
治療できない場合(主な禁忌)
- 重症の気管支喘息
- コントロール不良の喘息
- 免疫疾患
- β遮断薬内服中
- 重篤な全身疾患
- 妊娠中の新規導入
シダキュア(スギ花粉症)
導入時期
6月〜12月スギ花粉飛散期には開始できません。
用量
- 導入(開始1~7日目まで):シダキュア2000JAU
- 維持(開始8日目以降):シダキュア5000JAU
※シダキュア5000JAUは現在出荷調整はなく、通常通り処方可能です。
出荷調整について
現在、新規導入時に使用するシダキュア2000JAUはメーカーによる出荷調整が続いています。
そのため、当院で確保できたお薬の数に応じて、予約いただいた方から順次導入とさせていただいております。導入をご希望の方は診察時にご相談ください。
ミティキュア(ダニアレルギー)
導入時期
年間を通して開始可能用量
- 導入(開始1~7日目まで):ミティキュア3300JAU
- 維持(開始8日目以降):ミティキュア10000JAU
初回投与について
舌下免疫療法では最初の1錠はクリニック内で服用します。
医師・スタッフの管理のもと服用し、服用後30分間は院内で経過観察を行います。
問題がないことを確認した後、2日目以降は自宅で毎日服用していただきます。
服用方法
- 舌の下に薬を置く
- 約1分保持する
- その後飲み込む
服用前後5分程度は飲食・歯磨きを控えてください。
また服用後2時間程度は激しい運動・入浴・飲酒を避けてください。
シダキュアとミティキュアの併用
2つの治療は併用可能です。
ただし安全性のため1か月以上間隔をあけて導入することが推奨されています。
副作用
比較的安全な治療ですが、次のような症状が出ることがあります。
- 口のかゆみ
- 舌の違和感
- のどの刺激感
- 軽い腫れ
多くは治療開始初期にみられ、徐々に軽快します。
まれにアナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こる可能性があります。
治療スケジュール
- 診察・アレルギー検査
- 治療適応の確認
- 初回院内投与(30分観察)
- 自宅で毎日服用
- 定期的な診察
- 3〜5年継続
よくある質問(Q&A)
Q.どれくらい効果がありますか?個人差はありますが、約70~80%の方で症状改善が期待できます。
Q.いつから効果が出ますか?
数か月〜1年程度で症状の軽減を感じる方が多いですが、十分な効果のためには3〜5年の継続が推奨されています。
Q.花粉症の薬はやめられますか?
症状が軽くなり、薬の量を減らせる可能性がありますが、完全に不要になるかは個人差があります。
まとめ
舌下免疫療法はアレルギー体質そのものの改善を目指す治療です。
- 花粉症を根本的に改善したい
- 毎年の症状を軽くしたい
- 薬を減らしたい
という方におすすめの治療です。
ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
